Aras Japanでは毎年、「Aras Community Event」を開催しています。
今年は名称を「Aras Connect Japan」に改め、ユーザーの皆さまとイベントを通じてさらに深くつながることを目的に実施しました。
まず、2025年6月5日に東京・赤坂インターシティコンファレンスにて、続いて9月30日には、大阪でも開催いたしました。
本ブログでは、その大阪会場での様子をご紹介いたします。
秋晴れの大阪に集った400人の熱気
9月30日、秋晴れの大阪。心地よい風が吹き抜ける会場に、多くの人が続々と集まってきました。
実はArasが大阪でイベントを開催するは11年ぶり2度目。2014年当時は、小規模な会場での開催でしたが、今回は申込者数が400人を超える大盛況となりました。
会場を見渡すと、20代、30代と思しき若手エンジニアの姿も目立ちます。ベテランから若手まで、世代を超えてPLMについて語り合える場。それがAras Connectです。
新CEOの初プレゼンが日本で実現した意味
今年のAras Connect Osakaには、特別な意味がありました。ちょうど2週間前にCEOに就任したばかりのレオン・ローリセン(Leon Lauritsen)が、記念すべき初めてのプレゼンテーションの場として日本を選んでくれたのです。
「大阪でのArasイベントは2回目です。そして、CEOとしてプレゼンテーションさせていただくのは初めての機会となります。少し緊張しております」
そう語るレオンの表情には、謙虚さと決意が満ち溢れていました。
デンマーク出身の彼は25年前は柔道家として活躍していたそうです。「もちろん現在でも柔道は大好きで、娘も柔道をしております」と語り、妻と3人の子どもとデンマークに暮らす家族の写真も紹介しました。「家族は、人生において何が大切かということを常に思い出させてくれます」。ビジネスリーダーである前に、一人の人間としての温かさが伝わる瞬間でした。
そして彼は、CEOとして3つの約束を掲げました。
- コミュニティを大切にする
「このコミュニティがなければ、Arasは他のPLMプロバイダーと変わりません。私たちは、いつでもサブスクライバー様の問題解決のため、全力にサポートします」と語り、日本のユーザーへの深い敬意を示しました。 - 透明性を持って進める
「資金や時間には限りがあります。何を優先し、それをどう決めたのかを皆様にご理解いただけるよう努めます」と、オープンな姿勢を強調しました。 - みんなで変革者であろう
単なるソフトウェアの導入にとどまらず、どのようにテクノロジーを活用し、いかに業務を進化させるか。その差異化こそが未来を切り開く鍵だと語りました。
「Connect」という名前に込められた思い
イベントの名称を「ACE(アラス・コミュニティ・イベント)」から「Aras Connect」にしたのは、単なるブランド刷新ではなく、時代に即したメッセージを込めたものでした。
日本法人社長の久次はこう語ります。
「人と人とのつながり、システムとシステムとのつながり、データとデータとのつながりが、これからのエンジニアリングデータの管理に非常に重要なキーワードになってきています」
AI時代を迎えた今、正確で整備されたデータがなければAIのパワーを十分に活用できません。AIが実務に活用できる答えを出せるように、様々なシステムをつなぎデータを集め、整備されたデータをAIに提供する必要があります。まさに「つながり」こそが、これからのエンジニアリングを支える基盤なのです。
イベントが掲げた4つのメッセージも印象的でした。
- 事例に学ぶ
- 未来への展望
- つながりが生まれる
- 10年後・20年後のエンジニアリング
単なるベンダーイベントではなく、共に未来を考える場としての決意があふれていました。
リアルな事例が教えてくれる、血と汗の物語
本田技研工業様、IHIエアロスペース様、SMC様、川崎重工業様、そしてマツダ様。自動車、ロケット、空圧機器、船舶と、作るものは全く違います。でも、全社が同じ Aras Innovatorを活用しているのです。
会場でしか話せない事例が多いのですが、少しだけ会場の様子をお伝えします。
本田技研工業様の発表で、ビジネス側登壇者の方とシステム側登壇者の方の掛け合いが印象的でした。
旧システムから新「Aras WIND」に刷新するという、20年以上使い慣れたシステムの置き換えへの挑戦と、その裏にあった葛藤と情熱に会場は深く引き込まれました。
プレゼンの最後、もっと話したいことがあると語ったお二人。「懇親会でぜひ、お話しましょう」と締めくくりました。
休憩時間もイベントという文化
実は、Aras Connectの真価は、講演そのものだけにあるわけではありません。
久次はこう語ります。「私たちのお客様のコミュニティは非常に活発で、休憩時間やレセプションで色々な人とコミュニケーションしながら、表立っては聞けないようなことも情報共有していただいています。それが日本におけるPLMの活性化に繋がっているのではないかと思います」
「うちでも同じ問題があって・・・」「その解決方法、参考になります」「今度詳しく教えてもらえませんか」
業界も規模も違う企業同士が、PLMという共通言語で繋がっていきます。ある若手エンジニアはこう語ります。「講演では成功事例が語られますが、休憩時間では失敗談も聞けるんです。それが一番勉強になります」
AI時代のPLM、その可能性
今年のAras Connectは、6月に東京で開催し、追加開催として大阪でも行われました。
大阪では、CTO(最高技術責任者)のロブ・マカベニー(Rob McAveney)が登壇し、AI活用の3つの軸を示しました。
- Discover(発見する):デジタルスレッドに繋がったデータに、AIの力でより簡単にアクセスし、素早く抽出する。
- Enrich(豊かにする):データの品質を上げ、データ同士をつなげる。
- Amplify(増幅する):AIの力でビジネスプロセスを改革し、イノベーションのスピードを加速させる。
ただし、大切なのは「AIが好きだから使う」のではなく、「ビジネスの成果を生み出すために使う姿勢が重要である」と強調しました。
東京から大阪へ、そして来年も
東京では毎年1000人以上が集まるイベントに成長したAras Connect。大阪での400人超えは、関西圏でもコミュニティが着実に広がっている証です。
会場を後にする参加者の表情は、朝とは違って見えました。新しい知見を得た充実感、同じ課題に取り組む仲間を見つけた安心感。
Aras Connectイベントは、製品の機能説明会ではありません。ものづくりに携わる人たちが、業界の垣根を越えてつながり、笑いあり、真剣な議論あり、共に未来をつくる場です。
秋晴れの大阪で交わされた笑顔と握手。それが、次のイノベーションの種になっていくと信じています。
来年のAras Connectイベントでまたお会いましょう!