新型コロナの影響で ACE 2020 は当初の予定とは違った形になることが決まり、それまで準備してきたいくつかのセッションをバーチャルで皆さまにお届けすることになりました。現在までに配信されたセッションは、すべて録画版をこちらからご覧いただくことができますが、ここではそのハイライトをご紹介いたします。
最初のセッションは Aras の Product Management 担当 SVP John Sperling から「What’s New for Aras(Aras 最新情報)」ですが、そちらのダイジェストについてはこちらの投稿をご参照ください。
第 2 週目は「The Digital Thread in Action(デジタルスレッド実践)」と題したシリーズで、3 部構成でお届けしました。ここでは、Aras Innovator の PLM プラットフォームを活用してデジタルツインを作成し、デジタルスレッドを通して情報やデータにアクセスすることにより、保守サービス、現製品の設計変更、および将来製品への適用の各業務プロセスの改善や効率化の例を、デモを中心にご紹介しました。すなわち、製品ライフサイクル全体を通してひとつのデジタルスレッドを実現すると、システム設計や設計変更、保守サービスというものづくりに関わる典型的な業務課題をどのように解決できるかをご確認いただけます。
各セッションでは、以下のような内容をご覧いただけます。
セッション 1:「メンテナンスとサービスにおけるデジタルツイン」
- リアルタイムでデジタルツインの構成を構築
- メンテナンスプロセスでデジタルツインを活用して、メンテナンスの効率化および障害の軽減を、最も費用効果の高い方法で業務を遂行
- デジタルツインを使って重要かつ必要な情報にアクセスできれば、製品ライフサイクル全体にわたってプロセスを改善し続けることが可能となり、新たなビジネスモデルをサポートし、製品品質上の課題に対応し、次世代の製品開発につながる新たな機会を生成
- メンテナンスのためのデジタルツインに関連したアプリケーションの効果や、今後のリリース予定について
- 情報のつながりがもたらす可能性と、現場で起きうる予期しないトラブルへの対処方法
- デジタルスレッドを使ってあらゆる情報をつなぎ合わせることの重要性と、それが品質部門やエンジニアリング部門にとって必要不可欠なナレッジおよび道標となり、現場で運用すると緊急事態や未確認状況の識別、分析、理解、および対応に活用でき、最終的には顧客満足につながる
- 現場のフィードバックや稼働データ、シミュレーション、変更管理をリアルタイムで取り込むことにより、Aras のアプリケーションが設計や生産の進捗に貢献
セッション 3:システムシンキングとデジタルトランスフォーメーション
- システム思考の考え方を探求 – システムの要素を分析・理解するための全体的な設計アプローチ、状況や時間の経過による挙動
- システムアーキテクチャ、要件管理、およびマルチフィデリティのシミュレーション機能を活用することにより、新たな革新的な製品開発を実現
- Aras プラットフォームを使用して、システム思考の要素や既存の製品定義、現場の経験等を組み合わせた設計シナリオを実現することにより、新しいビジネス機会と製品戦略を策定
第 3 週にお送りしたのは 「Build with Aras Experience(Aras で構築する)」というシリーズで、同様に 3 部構成です。いま、アプリケーションの新規開発のニーズの高まりが、必要な一定レベル以上の開発リソースを上回り、そのため柔軟なローコードの開発プラットフォームを探し求めている企業が少なくありません。それは、従来からの開発戦略とは一線を画すものですが、このシリーズはそのような企業に向けて、Aras のローコード開発プラットフォームを使って一からアプリケーションを開発するところをご紹介しています。
このシリーズの各セッションでは、デザインレビューミーティングの一連のプロセスを題材に、実際のお客様の開発例も交えて、Aras Innovator でのアプリケーション開発の容易さをわかりやすくお伝えしています。
セッション 1:最初のアプリケーション開発サイクルをラピッドプロトタイピング
- デザインレビュー ミーティングを管理するための最も重要かつ最小限(Minimal Viable Product / MVP)のアプリケーションを作成
- 実際の Aras ユーザーが、自社のエンドユーザーのニーズに対応した機能を作成した具体例
- アプリケーションの構築を通してラピッド開発環境を体験
- セッション 1 の続き – カスタムアプリケーションの構築が進むにつれ、さらにいくつかの顧客ソリューションの具体例
- MVP(セッション 1 で作成)を題材に、ユーザーへのフィードバック方法の確認と、フィードバックを元にしたアプリケーションへの付加価値について
- データの視覚化を可能にする方法と、ユーザーのフィードバックを MVP に追加する機能について
セッション 3:Aras コミュニティを活用し、ビジョンを広げる
- 前の 2 つのセッションを基に、新規に構築されたアプリケーションに追加された改善項目
- Aras Community Project のサンプルを活用して、モバイルアプリ等の新規アプリケーションの適用
- Aras コミュニティに参加すれば、Aras の業務用ローコードプラットフォームとプラットフォームサービスを活用して、独自の革新的なソリューションを開発可能
これらのセッションでカバーしているのは全体のほんの一部ですが、ご自分の目的やスケジュールに合わせて、可能であればすべてをご覧いただき、新たな情報やツールの発見がお客様のデジタルトランスフォーメーションの一助になれば幸いです。
*この投稿は、英語ブログ記事「Did you miss Aras Virtual」を元したものです。