みなさま、こんにちは!

アラスジャパン トレーナーの時田です。

 

前回のブログ では、Aras Innovatorをご自身のPCにインストールする方法」をご紹介しましたが、今回はさらに便利に活用いただくための
1. アプリケーションのインストール方法
2. 日本語ランゲージパックのインストール方法

 そして、ご自身のPCから
3. Aras Innovatorをアンインストールする方法
をご紹介してまいります。

  

 今回も画面キャプチャを使いながら、具体的な流れをご説明してまいりますので、参考にしていただけますと幸いです。

 


    

1. アプリケーションのインストール方法

   

まず、アプリケーションのインストール方法からご紹介していきます。
※今回の方法は、途中で弊社サーバにFTP接続を行うため、FTPでの接続が有効になっている必要があります。

  

Arasのアプリケーションには以下のようなものがあり、これからご紹介する手順で簡単にインストールできます。 

  • Aras Product Engineering(PE)「製品設計管理/変更管理機能」
  • Aras Program Management(PM)「プロジェクト管理機能」
  • Aras Manufacturing Process Planning(MPP)「製造プロセス計画機能(MBOM、BOP)」
  • Aras Quality Management System(QMS)「品質管理機能(品質計画、品質システム)」
  • Aras Process Quality Binding(PQB)「MPPとQMSのバインディング機能」
  • Aras Technical Documentation(TD)「技術文書作成/管理機能」
  • Aras Requirement Engineering(RE)「要件管理機能」
  • Aras Systems Architecture(SA)「システムズエンジニアリングのためのコアアーキテクチャ」
  • Aras Simulation Management(SM)「シミュレーション管理機能」
  • Aras Digital Twin Core(DTC)「デジタルツインのためのコア機能」

  

まず、各アプリケーションのインストールに利用するAras Update」というツールのインストールから始めていきます。
弊社Webサイトの下記ページにアクセスし、Aras Update」のインストーラをダウンロードします。

https://www.aras.com/ja-jp/support/downloads

  

  

ダウンロードしたArasUpdateSetup.msiを利用してAras Updateをインストールします。
インストール方法の詳細は、 こちらのブログ をご覧ください。
※上記ブログで紹介している「Aras Updateを利用したバージョンアップ」にはサブスクリプションのご契約が必要ですが、今回ご紹介するアプリケーションのインストールはオープン版でも可能です。

  

Aras Updateのインストールが完了したら、デスクトップに作成されたショートカットをダブルクリックして起動します。
左端のサイドバーからOnlineを選択し、アプリケーションが一覧表示されるのを確認します。

  

  

今回は、Aras Program Management(プロジェクト管理機能)」をインストールしてみます。
(その他のアプリケーションも、同様の手順でインストールできます)

 Aras Program Management」メニューを展開し、対応バージョン(※)を選択したら、「Install」メニューをクリックします。※今回は、Aras Innovator 12.0 SP9にインストールするので、バージョンは12.0R1です。

  

    

初回のみ、パッケージの自動ダウンロードが始まります。
ダウンロードが完了したら、Install」ボタンを押してインストールを進めていきます。

  

  

下記の2ヶ所にチェックを入れて、Next」ボタンを押します。

  

  

ログの出力方法を選択し、Next」ボタンを押します。

  

  

以下の通りに必要事項を入力し、Install」ボタンを押します。

 ① Aras Innovatorのインストールフォルダにある「Innovator」フォルダへのパス(※1)
 ② InnovatorサーバのURL
 ③ データベース名、ユーザ名「root」、「root」のパスワード(※2)
※1
デフォルトでは、「C:Program Files (x86)ArasInnovatorInnovator」です
※2 rootのデフォルトパスワードは、 innovatorです

  

  

少しお待ちいただくと、インストールが完了します。

  

  

以上で、「Aras Program Management」のインストールが完了しました!!

同様の手順で、他のアプリケーションも簡単にインストールしていただけます

  

  

  

2. 日本語ランゲージパックのインストール方法

  

つづいて、日本語ランゲージパックのインストール方法をご紹介します。

Aras Innovatorのデフォルトの言語は「英語」ですが、英語が母国語でないユーザでも使いやすいように、様々な言語の「ランゲージパック」を提供しています。 

弊社Webサイトの下記ページにアクセスし、「日本語ランゲージパック」のリンクをクリックします。

https://www.aras.com/ja-jp/support/downloads/language-packs-hotfixes/language-packs

  

  

Download」タブを選択し、Aras Innovatorのバージョンを確認し、ファイル名のリンクをクリックして、ランゲージパックをダウンロードします。

  

  

ランゲージパックをインストールする前に、データベースおよびコードツリー(※)のバックアップを取得することをおすすめします。
コードツリーとは、Aras Innovatorのインストールフォルダ内にあるファイルおよびフォルダを指しています。デフォルトでは、「C:Program Files (x86)ArasInnovator」です

  

  

ダウンロードしたランゲージパックのzipファイルを展開し、中にあるSETUP-DEFAULTS.CMD」ファイルを「メモ帳」等の任意のテキストエディタで開きます。

  

  

SETUP-DEFAULTS.CMD」ファイルの赤枠部分を編集していきます。

  

  

以下の8ヶ所を、ランゲージパックをインストールする環境に合わせて編集し、保存します。
※の箇所の確認方法は、このあとご紹介します。

① InnovatorサーバのURL(末尾に「/Client」をつけないようご注意ください)
② Aras Innovator用のデータベースID(※)
③ rootAras Innovator上でのユーザ名)
④ 上記③のパスワード(デフォルトのパスワードは「innovator」)
⑤ SQL Serverのインスタンス名(※)
⑥ SQL Server上でのデータベース名(※)
⑦ innovatorSQL Server上でのユーザ名)(※)
⑧ 上記⑦のパスワード(※) 

  

  

上記で「※」がついている ②・⑤・⑥・⑦・⑧ の内容は、コードツリーの中にある「InnovatorServerConfig.xml」ファイルに記載されています。
InnovatorServerConfig.xml」ファイルは、Aras Innovatorのインストールフォルダの直下にあります。

  

  

InnovatorServerConfig.xml」ファイルを開き、下にスクロールするとDB-Connection」タグがあります。
以下を参考に、黄色くハイライトされている箇所を、SETUP-DEFAULTS.CMD」ファイルに反映します。

  

  

SETUP-DEFAULTS.CMD」ファイルの編集が終わったら、ランゲージパックの「CodeTree」フォルダの中にある「Innovator」フォルダと「OAuthServer」フォルダをコピーし、Aras Innovatorのコードツリー内の同名のフォルダに上書きします。

  

  

つづいて、ランゲージパックの中にあるバッチファイル「003-IMPORT-JAPANESE.BATをダブルクリックで実行し、日本語ラベルをデータベースにインポートします。

なお、その他のバッチファイルは以下のケースで利用します。

・ 「001-IMPORT-I18N-CHANGES.BAT・・・Aras Innovatorの「インストール言語」に「日本語」を選択しなかった場合のみ、最初に実行します。データベースで日本語ラベルを管理できるようにするためのバッチです。
・ 「002-RESTART-WEB-SERVICE.BAT・・・IISの再起動を行うためのバッチです。管理者として実行してください。
・ 「004-EXPORT-JAPANESE.BAT・・・データベース上の日本語ラベルをエクスポートするためのバッチです。既存の日本語ラベルが削除されますので、実行される場合はご注意ください。

  

  

003-IMPORT-JAPANESE.BATの実行が完了したら、logs」フォルダを開き、ログファイルの中身を確認します。
Import completed successfully.と出力されていれば、成功です。

  

  

次に、ランゲージパックの変更をWebブラウザのキャッシュに反映するために、Aras InnovatorのインストールフォルダにあるInnovatorClientweb.config」ファイルを編集します。
Release 14 以降は、InnovatorClientInnovatorClient.config」ファイルになります。
※ご自身のPCにのみ変更を反映する場合、ブラウザのキャッシュクリアでも対応可能です。

  

  

web.config」ファイルRelease 14 以降InnovatorClient.config」ファイル)を開き「filesRevision="xxx"」という箇所を検索します。
xxx」の箇所には、std」という文字列または数字が記載されているので、std」の場合は「2に、数字の場合は1プラスした数字に変更し、保存します。

  

  

最後に、上記で紹介したバッチファイル「002-RESTART-WEB-SERVICE.BATを利用するなどし、IISを再起動します。

  

  

以上で、ランゲージパックのインストールが完了です!!

  

  

なお、先ほどインストール方法をご紹介した「Aras Program Management」の日本語ランゲージパックも提供しております。ぜひ併せてご利用ください。

 

  

  

3. Aras Innovatorのアンインストール方法

  

今回のブログの最後にご紹介するのは、Aras Innovatorのアンインストール方法です。

「自社のサーバにArasをインストールしたので、個人のPCからはアンインストールしたい」といったケースにも、容易に対応いただけます。

   

まず、Windowsの「設定」メニューの中の「アプリと機能」メニューからAras Innovatorを選択し、「アンインストール」ボタンを押します。

  

  

次に、Aras Innovatorをインストールしていたフォルダ(※)を削除します。この中に残っているのは、ログファイルのみです。
※デフォルトでは、「C:Program Files (x86)Aras」です

  

  

Aras Innovatorに実ファイルをアップロードしていた場合、ファイルは削除されずに残っています。
必要なければ、保管先のフォルダ(※)と中にあるファイルも削除します。
デフォルトでは、「C:Aras」です

  

  

最後にデータベースを削除します。
今回は、「SQL Server Management Studio」から削除します。
該当のデータベースを選択して右クリックし、「削除」メニューを選択します。

  

  

表示された画面で、以下の2ヶ所にチェックを入れて、OK」ボタンを押すと、データベースが削除されます。

  

  

これで、Aras Innovatorのアンインストールが完了しました。
SQL Server等、Aras Innovatorの利用に伴いインストールしたサーバやツール等のアンインストール方法は、各ベンダーのウェブサイトをご確認ください。

   

  

 前回のブログから2回にわたり、
・Aras Innovatorのインストール/アンインストール方法
・アプリケーションのインストール方法
・日本語ランゲージパックのインストール方法
をご紹介してまいりました。

みなさまに、Aras Innovatorを簡単に利用できるようにしていただくためのサポートになれば幸いです。

  

それではまた次回、こちらでお会いしましょう。 

アラスジャパン トレーナー 時田 和佳奈