皆さま、はじめまして。アラスジャパンの宮内と申します。 今回から数回に分けて、「ゼロからの Aras Innovator」と題して、弊社製品である Aras Innovator の「取り扱い方」に焦点をあててお話ししていきたいと思います。
そう、「使い方」ではなく「取り扱い方」。
「このメニューをクリックして新規部品を登録してください。 部品表の編集はこうやって・・・」
といった既製機能の「使い方」の話はしません。 そうではなく、
「ここをこういじるとこういう変更ができます。 これこれこうすればまったく新しい機能も追加できます」
といった、いじくり回すための話が中心となります。 といってもそこまでディープな話はしませんので、ITにそれほど詳しくない方でも読んで頂けるような内容になるかと思いますし、そう心掛けたいと思います。 IT技術者の方も、ITは使う専門という方も、ぜひお付き合いください。
なぜこのテーマか?
Aras Innovator の最大の特長は、既製のPLMパッケージであると同時に、業務用アプリケーションの開発プラットフォームでもあるという点にあります。
業務用アプリケーションで既製のパッケージ機能だけで事足りるものは、会計など制度的に確立されている一部の分野を除いて極めて稀です。通常は多かれ少なかれ追加開発を伴うものであり、既製機能で何ができるか(What)だけでなく、足りない部分をどう補えるか(How)も、パッケージ選定の際の重要な視点となります。 開発プラットフォームでもあるという特長から、Aras Innovator は他のPLMパッケージ製品に比べてこの「How」に非常に柔軟に対応できるという強みを持っています。 まずこの強みを実感頂きたい、というのが本ブログテーマの 【選定理由その1】 です。
また、この開発プラットフォームであるという特長を理解して頂くことで、「PLM」という枠組みに捕らわれない、より広い分野での適用可能性を見出して頂けるのではないか、と考えています。 それこそ、Aras Innovator 上で、PLMとまったく関係無く従業員の勤怠管理機能を作っても良いですし、社内の各種マスタを一元管理しても良い、掲示板的な社内コミュニケーションツールにも使えたりするかもしれません。 そういった可能性を発見頂き、色々なシーンで活用して欲しい、というのがブログテーマの 【選定理由その2】 です。
そして何より、ちょこっといじって色々な機能がどんどんできあがるのは、やっていて非常に楽しい! この楽しさをぜひ共有したい、というのが 【選定理由その3】 です。
まとめると、柔軟さの実感、可能性の発見、楽しさの共有 です。 加えて、現実的な問題として、現時点で皆さまに提供できる日本語ドキュメントが非常に少ないという事情がありまして、それをいくらかでも補えたら、という思いもございます。
次回以降の予定
・・・とは言いましても、いきなり手を動かすような話から入るわけではありません。手を動かす前提として、まずは Aras Innovator の全体像を概観し、基本的な概念を押さえて頂きたいと思います。そのあと段階を追って細かい話に入っていければと考えています。 ということで、今のところ、以下のようなステップで話を進めていく予定です(諸々の都合で変わる可能性もありますので、あらかじめご了承ください)。
▼ Aras Innovator の概観
01) Aras Innovator の基本構成 - 既製ソリューションとフレームワーク 02) はじめにアイテムタイプありき 03) 情報はつながることで立体的に - リレーションシップ 04) 業務アプリではアクセス権の制御も必須 05) ライフサイクルとワークフロー、似て非なる両者の関係 06) ファイルサーバで共有するのはもう古い - VaultとOffice Connector 07) システムとの対話 - AMLとプログラム開発
▼ やってみよう①: 簡易ナレッジベースの作成
08) (3回くらいに分けて作成 ー その1) 09) (3回くらいに分けて作成 ー その1) 10) (3回くらいに分けて作成 ー その1)
▼ Aras Innovator のトリセツ
11) 基本操作 - 検索、ロック/アンロック、保存 12) アイテムタイプの設定方法 - テーブルと画面が一瞬で 13) フォームの編集、切り替え - 見た目重要 14) リレーションシップの設定方法 - 「~シップタイプ」と「~シップアイテムタイプ」 15) リレーションの振る舞い - FloatとFixed 16) アクセス権の設定方法 - 混乱し易いので要注意 17) ライフサイクルの設定方法 - GUIで簡単に 18) ステートごとの設定 - パーミッションやワークフロー 19) ワークフローの設定方法 - こちらもGUIで簡単に 20) アクティビティ完了の条件 - 100点で次へ 21) ワークフロー制御の色々なオプション 22) FileアイテムとVaultの設定 - ファイルを扱うアプリが簡単に 23) AMLでの対話 24) メソッドの作成方法と呼び出し方
▼ やってみよう②: (テーマ選定中)
25) (複数回に分けて作成) ・・・ ※ 以下、略
★★★★ それでは次回以降、拙い説明になるかもしれませんが、何卒お付き合いくださいませ。
(アラスジャパン 宮内一也)
※ PLMって何? という方は、弊社社長の著書 「図解でわかるPLMシステムの構築と導入」 やこれまでのブログ記事をぜひご参照ください。また弊社にて、毎月無償で 「PLM概要」 のトレーニングを開催しておりますので、そちらへの参加もせひご検討ください。