シミュレーションデータを活かし、デジタルスレッドにつなげ、デジタルツインを実現するためのオープンでプラットフォームベースのアプローチ
2018年9月17日、マサチューセッツ州アンドーバー – オープンなエンタープライズ・プロダクトライフサイクルマネジメント(PLM)ソフトウェアを提供する Arasは本日、製品ライフサイクルのあらゆる段階でシミュレーションの需要が急激に増加することを見据え、シミュレーションデータ管理のための方針を発表しました。Arasは、製品の複雑性の増大、市場投入までの時間短縮のための競争圧力、デジタルツインやIoTなどの新技術によって、ますます多くのシミュレーションが必要になると予測しています。
製品ライフサイクル全体にわたりシミュレーションデータと連携する
早期の設計検証を実現し物理的なプロトタイプへの依存を低減させる手段として、シミュレーションを幅広く利用することのメリットと理論的根拠はこれまで十分に述べられており、製造業にとってはまさに今が、競争上の理由から追求すべき時であるとも言えます。
SPDMの競争が始まった
シミュレーションツールとその高性能コンピューティング要件へのアクセスは、深い領域と技術的知識が要求され常に限られた範囲でのみ利用されていました。メインストリームのエンジニアリングプロセスにシミュレーションを含める上では、既存のシミュレーションプロセスデータ管理(SPDM)ツールが一部でしか利用されていないことが大きな障壁になります。
シミュレーションデータ管理をスケールさせるためのArasの方針
拡大するシミュレーションデータを効果的に管理するためには、オープン、柔軟、スケーラブル、およびアップグレード可能なプラットフォーム上に構築された次世代PLMと同じ特性が、SPDMにも適用されなければならないとArasは考えています。
- スプレッドシートやカスタマイズされたアプリケーション、様々なベンダーから提供された多岐にわたるばらばらのシステムなど、社内のシステムを統括することができる。
- 複数分野のシナリオ、多段階のフィデリティ(再現性)モデル、幅広いシミュレーションのノウハウからなる様々なデータタイプを利用可能にし、サポートする。
- 製品ライフサイクルを通してシミュレーションのユースケースをサポートする。最も重要なことは、実務上のフィードバックから設計や納品後のパフォーマンスシミュレーションに至るまでのライフサイクルの各段階をカバーすること。
- 今日の複雑なサイバーフィジカルシステムのためのデジタルスレッドを作成し維持するために、シミュレーションプロセスをモデルベースエンジニアリングプロセスと完全に統合する。
- シミュレーションモデルの系図および関連するジオメトリ、パフォーマンスパラメータ、結果について、ユーザーに合わせて公開・非公開が選べること。
PLMでのArasのオープンなプラットフォームベースのアプローチは、大手自動車OEM、航空宇宙/防衛、造船、ハイテクエレクトロニクス企業の製品プロセスを変革しています。このアプローチをシミュレーションプロセスに適用することは、今後のシミュレーションにおけるニーズを管理し、システムズエンジニアリング、コンフィギュレーションおよび製品バリエーション管理、検証と妥当性確認(V&V)、設計データの再利用、デジタルツインおよびIoTの状態監視におけるコンプライアンスおよび新設するアプリケーションでの価値を最大限に引き出すために重要です。
CIMdataのSimulation-Driven Systems DevelopmentのPractice Director、Don Tolle氏は次のように述べています。「シミュレーションプロセスの自動化とデータ管理ツールは、20年もの間利用可能であったにもかかわらず、CADデータ管理に比べ有効活用されず普及もしていませんでした。特に主要自動車メーカー及び航空宇宙業界以外での利用は進んでいませんでした。」
「SPDMがサポートする企業のシミュレーション戦略と複数年にわたる導入ロードマップは、シミュレーションのビジネス的価値を最大限に引き出し、製造業各社が次世代のデジタルツイン戦略の一環として、そのアプリケーションを製品ライフサイクルにわたり利用できるようにするために重要です。」とDon Tolle氏は続けます。
Arasの戦略SVPであるMarc Lindは次のように述べています。「当社の顧客は、物理テストの置き換えからクローズドループ製品のフィードバックとデジタルツインの予測保守まで、多くの面でシミュレーションの利用を拡大したいと考えています。これらの目標を達成するために、Arasではメインストリームの設計にシミュレーションを組み込むことを可能にしました。最も重要なことは、Arasのオープンなプラットフォームにシミュレーションの機能を導入することで、それがデジタルスレッドの一部として利用可能になることです。」
関連資料
Arasについて Arasは、複雑な製品・プロセス構造に悩むグローバル企業にベストなプロダクト・ライフサイクル・マネジメント (PLM) ソフトウェアを提供しています。高い拡張性、柔軟性、アップグレード性を備えたそのレジリエント(しなやか)なプラットフォームとアプリケーションは、すべての部署部門に、企業を超えて重要な製品情報やプロセスへのアクセスを可能にします。村田製作所、富士フイルム、マイクロソフト、日立製作所、川崎重工業、Airbus、BAEシステム、GE、GMなど、世界中の大手企業がArasを採用しています。詳細に関してはwww.aras.jp、Facebook www.facebook.com/ArasPLMJapan、および Twitter @ArasJapan をご覧ください。
ここに掲載されている製品名称やサービス名称はそれぞれ各所有者の登録商標です。
本件に関するお問い合わせ先/報道関係者お問い合わせ先 アラスジャパン合同会社 マーケティング 田村、加藤 Tel : 03-5797-7920 E-mail : [email protected] URL : www.aras.jp